猫と犬の話

梨花が祭り後2日目に話す猫と犬の話、これは何を意味するのか
単純に考えれば村の寄り合い(御三家含む)で4人に対する追求を示唆しているのだろうけど後半はどうなのか、引用しながら考えてみる。

「・・・お祭の晩、その祭具殿に、猫さんが入り込んだのだそうです。」
「・・・猫さんは、前から祭具殿の中を探検してみたいと思っていました。・・・でも、ボクが意地悪をして、中を見せてあげなかったのです。・・・なので、祭の夜。・・・猫さんは我慢できなくなって、中に入ってみましたのです。」
「・・・実は中には、・・・猫さんが怖がるものが沢山あったのです。」
「・・・猫さんはびっくり仰天。・・・一目散に逃げ出して、がたがたぶるぶる、にゃーにゃーで大変なのです。」
「・・・猫さんは猫さんですから、にゃーにゃー鳴いてるだけで大丈夫ですよ。」

この時点での猫に関して、圭一は4人組のことと考えている。では梨花は?内容から4人が忍び込んだことを知っているので4人のことか・・・感覚的には詩音と圭一の二人っぽいんだけれども。ただここはあまり重要な部分ではないと考える、むしろ気になる部分は「一目散に逃げ出して」という辺り。
この様子だと誰が忍び込んだのは知っている・・・が、その現場は見ていないという不可解な状況が浮かび上がる。現場は見たけど誰かはわからないなら納得できるのにその逆。ただこれも現在考えている詩音主犯説が正しいとすれば説明できなくもない・・・つまり誰も見ていなくて忍び込んだのをばらしたのは詩音だということ、理由は祭具殿に入ったら殺されると圭一に言っていることから説明できる。

「・・・鳴いてるだけじゃ・・・だめなんだ。・・・猫さんが悪戯心で忍び込んだのを・・・犬さんが見てたんだよ。」
「・・・犬さん。」
「・・・そうだ。・・・犬さんなんだ。・・・猫さんのところへ代わる代わるやってきて、・・・忍び込んだだろうって問いただしてくるんだ。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・大丈夫ですよ。猫さんはボクが守ってあげます。」
「・・・猫さんは、とても怖がっていますが、・・・本当はそんなに大変なことではないのです。何匹かの犬さんが、きっと勘違いしているだけなのだと思います。」
「・・・ちょっと大変ですけど頑張りますですよ。」
「・・・ボクが頑張らないと、犬さんも大変なことになってしまうかもしれないのです。」

圭一のいう犬さんは特定名称のことではなく忍び込んだことを詳しく聞いてくる不特定多数の人物を対象としている、では梨花は・・・推測ではあるが祟りを信じる老人達のことではないだろうか。当初は園崎系列かと思ったけどもボクが頑張らないと・・・という部分は古手の勢力(信仰心の厚い人々=祭具殿に入ったことに一番怒る人々)と考えた方が自然だと思われる。では大変なことになるとは・・・?
実力行使に踏み切ったことを知っているのだから、逮捕あるいは身内内での粛清のことを示しているのではないだろうかと推測。他にもっと災難なことになる可能性もあるのだろうか。

「・・・姉妹猫の妹ですか?にゃーにゃー」
「そ、そうだ。・・・妹猫だ。」
少しの間
「・・・姉猫は怒っています。妹猫が悪いことをしたので、とても怒ってます。」
「・・・圭一。・・・姉猫はとても機嫌が悪いです。・・・しばらくの間、そっとしてあげて欲しいのです。」
「・・・勘違いの犬さんが、猫さんに噛み付こうとしたら、知らせてくださいね。」
「・・・勘違いの犬さんって・・・何だ?」
「・・・村長を噛んだ犬さんです。・・・どうして村長を噛んだのか、ボクにはわかりません。噛むなら、いたずら猫さんを先に噛むはずなのにです。」

泥まみれだったのは魅音と乱闘したからであろうか、魅音からすれば暗部を知らせないようにしてきた圭一をよりにもよって拷問具を飾ってる祭殿に連れ込んだだけでも怒り心頭ではあろう。さらに昔から可愛がってもらってた村長の失踪+寝不足でかなり機嫌が悪いというのも納得は出来る。
梨花は村長を襲ったのは村の信者の誰かと思っているのか、そうすると頑張るという行動は実際何を示すのだろうか、かなり曖昧ではある。
少なくとも勘違い犬=魅音で注射器持って止めに行って返り討ちという初回読みの内容とは全く違う情勢であることは理解するべきであろう。

個人的推測まとめ

・忍び込んだのをばらしたのは詩音
梨花のいう犬は魅音ではなく村の信心深い老人衆
魅音はかなり頭にきている
こんなところ?