怨嗟断絶のアポトーシス(20話)

「ホント、何でこんなことになったんだろうなぁ…」*1
理解はできるが、はたしてどうなんだろう。

あらすじ

萌郁のDメールを取り消すためにFBを探すこととなった岡部、IBNの納められているコインロッカーを張り込みFBとの接触を図るが…

感想

今回は展開を変えてアニメオリジナルの展開となりました。
そのため、原作プレイ済みのバイアスがいつもよりかかった感想となります。
(いつもより長め)

共通部分

序盤バールはやったか、でもこれができない(収束で妨害される)のが紅莉栖の説明だけで納得できるのだろうか。少し疑問。
工房前の紅莉栖とまゆりの前でのブラウンの台詞は結構好きです、いい追加ですね。(だが…の後が気になる、ブラウンは襲撃を指示していたはずだからどういう風にラボのことを感じてたかは気になるんですよね)


原作でも不思議に思っているんですが、入手=処分確定な程重要なIBN5100がコインロッカーに回収されるまで10日近く入れられているのって不思議。手配の関係とかで時間がかかったってことなのか、物語上の仕様なのか、たぶん後者なんでしょうけど。


萌郁さんとオカリンの緊張感はこれくらいかな、前話のこともあれば妥当。
M4をキーにしたのか、確かにアニメだと他に呼ばれてないから上手い使い方かもしれないです。


ガチ泣きオカリンとツンデレダルは見られず、最後の引きはきれいに纏めた印象です。
オカリンはまゆりのことで頭がいっぱいで、紅莉栖は仮説として立てても実際には自分が死ぬという感覚はない、といったところでしょうか。

オリジナル部分

綯の部分はなんか規制がありそう。地下鉄がOKということは直接的な描写がアウトとかその辺でしょうか。まぁ、私は地下鉄やると思ってなかったんで今回のは妥当かなと思っています。ただ、原作では一番インパクトがあったシーンなので残念じゃないといえば嘘になりますけど。(原作時、「え?なにこれ?」とびっくりして即Dメールを送信したのはいい思い出)


で、萌郁さんは因果応報もあり「殺され」なければいけないので必然的にFBになったんでしょう。ラウンダーに始末されるという展開もありかもしれないですが、FBに依存した萌郁がFBに引導を渡されるというのは個人的にいいかな、と。
じゃあなにが気になっているかというとFBこんな冷酷に見えたっけ、と言う部分です。


記憶が曖昧ですが*2、萌郁への連絡絶ったのはIBN入手者が始末される(この場合、直接入手した萌郁と責任者であるFB)ことが確定しているから、あわよくばそこから遠ざけられるかもしれないという意図の描写があった気がします(オカリンの想像かも?)。だから、わざわざ遠ざけたのに正体まで辿って岡部と共に来た萌郁を、「馬鹿な部下が…、なら、どうせ始末されるならこの手で…」という感じなのかなと、あの疲れた笑い顔を見て思ったんですが。
…はて、これ初見で、FBが萌郁のことを気にしてた*3と感じられる人いるんだろうか。FBの台詞は仕事上の建前で本音は別にあったのだと思いたい…のは私だけかな。まぁ、それを岡部達の前でペラペラしゃべるのも軽い気はするんですが。


そういえば失敗した、というのはIBNを入手してしまったこと、と言う意味の理解でよいのだろうか。


長々書きましたが、展開は理解できるし上手く流したと思います。
綯を入れないので場所を変えたり、日常の描写を途中で挟みブラウンの親子関係を入れたりとオリジナルも良かったです。だからこそ、萌郁とFBとの間になにか欲しかったな…と。
ブラウンは結構好きな人物だったんで長くなりましたが、ただこれだとエピローグどうなんでしょう。読後の感想にも書きましたが、あの優しさ(あるいは甘さとも言う)が全体にあるのが作品の魅力かなと思っているので…


最後に、巻き込めず自己完結した天王寺の自殺が、更なる復讐を呼び萌郁に引導を渡す、悲劇が悲劇を呼び世界線を変動したことによる人々の悲哀を岡部の胸に刻み込む、2周目止まっていましたが早く9章まで行きたくなりました。
なお、リーパーの正体について先週から今週にかけてネタばれを。早く2周目やっておけばよかった。想像通りとはいえちょっと凹みますね…


さて、次回はどんな引きをするんでしょう。


(追記)
2回目見直してみたらこれでいいんじゃないかと思えてきました。
なぜだろう、不思議。
突き放した台詞を言ってるのに諦めた様に笑っているからか。
ラボ前で語っていたように…多くの落伍者を見て、接してきたFBと、好き勝手にやっている岡部との埋めがたい差が顕在したからか。
見返せば見返すほど、これでいい気がするのは何故だろう。

*1:カットされた…、あの渋い声が…

*2:2周目追いついていない弊害がここに…

*3:確信がない、記憶が曖昧